理想のウルトラクイズ[4]・3代目の司会者!?
公開日:
:
最終更新日:2014/10/26
第1章・第1回復活ウルトラミーティング
妄想でウルトラクイズを展開していく「理想のウルトラクイズ」の第4話です。
トップページの一番最初に「目次」を付けてみました。
あと、古い記事が最初で、最近記事が一番下になります。
最新話をご覧になる場合は、目次から行くと便利です。
[この話はもちろんフィクションです。]
– 以下妄想 –
トメさんに「もう一度ウルトラクイズの司会をやってみるか?」と打診した工藤氏。
だが、トメさんの答えは
『もう、長丁場の旅は無理でしょう』
工藤氏は、有休に衝撃的な言葉を発した。
「そこでだ、新しい司会者を決めて欲しい。留さん以外でだ。」
有休は工藤氏のセリフに言葉を失った。
トメさんの居ないウルトラクイズ・・・。
まさかトメさん自身が、「長丁場の旅は無理」だと言ってるなんて・・・。
有休は、ウルトラクイズが復活したら、トメさんの「あの掛け声」、
”ニューヨークへ行きたいか!”
あの呼び掛けがもう一度聞けると思っていた。
ウルトラクイズ参加歴の無い有休には、その掛け声を生で聞き、
力強く拳を上げるのが一つの夢でもあった。
それが工藤氏の一言で打ち砕かれてしまったのだ。
さらに進行役の松岡から、追い討ちを掛ける事実が判明した。
「神留さんは、20XX年まで現レギュラー番組の契約を結んでいます。
念のため、事務所に確認しました。」
詳しく聞くと、契約を結んだ以上、
ウルトラクイズの為にスケジュールを空ける事はありえないのだそうだ。
妄想なのに・・・どうにかならなかったのかよチクショウ!!
有休は工藤氏に聞き返した。
「新しい司会者というのは、スタジオ司会の・・・」
「出題レポーターの事だ。」
工藤氏は速答した。
『司会者』とは、「総合司会」(スタジオ司会)の事を言ってるのかと確認してみたが、
簡単に否定された。(当たり前だ。)
もう有休に逃げ道は無い。
トメさんに代わる出題レポーターを決めなければならないのだ。
落胆する有休に工藤氏が声を掛ける。
「有休君には残念でしょうが、辛いのは我々も一緒です。
だが、来年の復活ウルトラクイズが成功すれば、
次のウルトラクイズがまたあるかもしれない。
少なくともトメのウルトラより、再復活のハードルが低くなるはずだ。
・・・もちろん汐テレにその気があればの話だが。」
有休の顔色が変わった。
「分かりました。新しい司会者を決めましょう。」
彼は”次のウルトラクイズ”のフレーズを聞いて決心したようだ。
新しい司会者でもウルトラクイズは作れる。
芽生えた希望を絶やしたくはない。
復活版ウルトラクイズ"リスペクト" を成功させ、
その次のウルトラクイズも開催させたい。有休は強く願った。
その時、会議室内の誰かが囁いた。
スタッフA「トメさん以外となると、やっぱみのさんかなー」
スタッフB「いやいや、私はもう一度、福沢アナにやってもらいたいな。」
スタッフC「フリーだとギャラも高いだろう。だからココはひとつ局アナで」
スタッフA「うちのアナ?誰がいますかね?」
スタッフC「ホラ、最近NEWSJEROをやってるラル・・」
「ちょっと待ってくれ。司会者の事は有休君に一任するつもりだが。」
工藤氏がスタッフの話を遮った。
「ちょ、そんな大事な事を僕に任せていいんですか!?」
「もちろんだ。君は製作総指揮だからね。」
さすが妄想。彼にとって都合の良い話である。
有休は即座に指名した。
「それでは、お言葉に甘えて・・・。
復活アメリカ横断ウルトラクイズの司会者を
・・・菅家大介アナにお願いします。」
いきなりの指名に会議室がどよめいた。
菅家アナは今年で10年目の中堅アナウンサーだが、
誰もが予想だにしなかったアナウンサーである。(注:ここでいう今年=2007年)
「菅家アナを指名した理由は、こうです。」
・第26回高校生クイズ(沖縄大会)で無難に司会をこなしたこと。
司会者に大切な能力である「問題読み」、「仕切り」など申し分ない司会ぶり。
なおかつオリラジとのやりとりも無難にこなし、優勝チームに対しては、
じんわりと「優勝」の重みを感じさせるインタビューをしていた。
「そして、2つ目の理由として」
・前に出るタイプのアナウンサーではないこと
ウルトラクイズでは、参加者の素朴で人間味あふれる所を撮りたいので、
司会者が目立ちすぎてしまうと、参加者の個性が埋もれてしまうかもしれない。
”敗者が主役”だからこそ、司会者よりも出場者を注目させたい。
そんな意図が有休にはあったのだ。
「個人的には、『福沢アナ×メディアマンユニオン』のウルトラを見てみたい気もするんですけどね・・・。」
「念の為、福沢彰アナのスケジュールも調べました。」
進行役の松岡がメモを確認すると
「福澤アナも、現レギュラー番組の契約が20XX年まで続いています。」
「松岡さん、ありがとう。そして、3つ目の理由ですが」
・菅家アナが(かろうじて)ウルトラファミリーの一員であること。
今世紀最後!のウルトラクイズで前説を務めていた菅家アナ。
菅家アナは参加者からピコピコハンマーで叩かれる役(敗者の味方)もやっていた。
だから、今世紀最後ウルトラの現場を見ている事になる。
「今世紀最後」の裏側で現場の空気を感じられたのは、
ウルトラ司会者にとって大きな経験ではないか?
有休はそう思っていたのだ。
「そういう"縁"があってもいいんじゃないでしょうか?
松岡さん、今世紀最後のVTRが見たいんですけど・・・」
「はい、用意できます。」
会議室には最新の大型液晶テレビが用意されていた。
再生すると、大型画面に「今世紀最後!アメリカ横断ウルトラクイズ」の映像が映し出された。
– ここまで –
有休君が「今世紀最後!アメリカ横断ウルトラクイズ」の映像を見せる理由とは、一体何か?
そろそろストックがなくなってきたぞ。
次回は2月17日頃更新予定。
[追記 2013/02/27]
文章を加筆・修正しました。
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