理想のウルトラクイズ[10]・創りたいウルトラクイズ

公開日: : 最終更新日:2014/10/26 第2章・プロジェクト"リスペクト"始動

今回で10回目を迎えた「理想のウルトラクイズ」です。
ブログを立ち上げて3年半ですが、まだ10回。
これから20回、30回と妄想を続けていけたらと思います。
(が、一体何人の読者が読んでくださるのやら。)

前回:理想のウルトラクイズ[9]・口論と第1回

[この話はもちろんフィクションです。]

- 以下妄想 -

松岡が差し出したのは、灰色のDVDケース。
有休は、そのケースに印刷された

第1回史上最大!アメリカ横断ウルトラクイズ

の文字に目を奪われた。

工藤氏は語った。

「これは第1回ウルトラクイズの映像だ。
社内の映像ライブラリから借りたものだ。」

が声を上げた。
「第1回のウルトラクイズやと!?」

たちまち有休と阪井の目が輝きだす。
そして工藤氏はこう続けた。

「有休君。第1回復活ウルトラミーティングの時、
君が話した『今大会のコンセプト』は、
あの頃のウルトラクイズを再現させることだったな。」

「はい!」

「ただ、あの頃のウルトラを再現させたいと言っても、
何から手を付ければいいか、まだ分からないだろう。」

有休は確かに工藤氏の言う通りだと思った。

「その為には、過去の大会を振り返ってみるのがいいだろう。
クイズ形式やクイズ問題、あらゆる罰ゲームや演出の数々・・・。
当時の雰囲気を思うがままに感じとって欲しい。

有休は工藤氏の言葉に聞き入る。

「気になった所はメモに書き留めておき、
次のミーティングで、有休君のアイデアを発表してもらう。

「僕のアイデア・・・!?」

「そうだ。ウルトラでやってみたいクイズ形式や、訪れてみたい場所。
ウルトラを観ているうちに色々とアイデアが浮かぶだろう。
勿論、温めているアイデアがあるのなら、それを発表してもいい。
有休君が創りたいウルトラクイズ、その思いを
次の復活ウルトラミーティングにぶつけて欲しい。」

工藤氏は一呼吸置き、こう言った。

「その為には、今月中に全てのウルトラクイズを観てもらう。
3月31日までにな。」

「全てのウルトラクイズ!?」

「そうだ。第1回から16回、『今世紀最後!』、
それに『史上最大の敗者復活戦』を含めた全てだ。」

有休は驚愕した。
『史上最大の敗者復活戦』とは、1982年の大晦日に放送された
ウルトラクイズのスピンオフ企画
とも言われる番組。
もちろん今では再放送されるはずもなく、今となっては幻の番組である。

その貴重な映像を見られるなんて、天にも昇ってしまいそうだ。
その思いは、有休の隣にいる阪井も一緒であった。

「やったで!全てのウルトラが見れるなんて最高や!」

ピンポーン♪

突然インターホンが鳴った。

「誰かしら?」と松尾がインターホンの電話に出る。

「おはようございます。リスペクト課です。
・・・は、はい。こちらにおりますが・・・。」

電話を切ると
「阪井さん、制作局の大河原さんです。」

すると阪井は
「アカン!阪井は居ない言うて。」

と言ったが、時既に遅し。
松尾の手がドアを開いた。

すると、いかつい大男がドアの向こうから現れ

「コラ!阪井!ここで何油を売ってるんだ!」

「ひええ!大河原さん!」

「こっちは春の特番で忙しいんだ!ホラ行くぞ!!」

そう言いつつ、大河原の太腕が阪井の首をホールド。

「ちょ、待っ・・!第1回がああああ!!!」

阪井はそのまま引きずられるように、ドアの向こうへ消えていった・・・。

ゴホン、と工藤氏が咳をすると

「そういや阪井君も制作局と兼任だったな。」

「この時期、制作は猫の手も借りたい程忙しいですからね。」と松岡。

有休は阪井と一緒にウルトラクイズが見れなくなり、ちょっと残念に思った。
(阪井はその日の晩、涙で枕を濡らしたそうな・・・。)

松岡がDVD再生の準備を進めていると、
吉川
は鞄からノートパソコンを取り出した。

工藤氏はそれを見て
「吉川君は観ないのかね?」

「今日中に返さなければならないメールが山ほどありますから。
今、仕事してても構いませんよね?」

「ああ、構わないよ。」

吉川がキーを叩く音が聞こえる中、DVDの映像が再生された。
映像には、後楽園球場のスタンドに座る挑戦者達、
そして、若かりし頃の神留功男氏が現れた。

– ここまで –

工藤氏が映像を見せる理由付けがボヤけてるかな?
と思いつつ、まとめられないので次に進みます。

次回:理想のウルトラクイズ[11]・第一問とオープニングとルート紹介

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