理想のウルトラクイズ[8]・「リスペクト」始動と新メンバー
公開日:
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最終更新日:2014/10/26
第2章・プロジェクト"リスペクト"始動
妄想でウルトラクイズを展開していく「理想のウルトラクイズ」第8話です。
約1年振りにウルトラクイズの妄想を再開する事にしました。
待っていた方がいらっしゃるのか分かりませんが、
今度こそ定期的に更新して、年内に第2章を書き終えられたらと思っています。
前回では、神留さんとの対面を果たした有休君。
次は、一緒にウルトラクイズを作っていく仲間となる同僚達の登場です。
私の妄想力が試されます。
[この話はもちろんフィクションです。]
- 以下妄想 -
2007年3月1日。
汐留テレビに"リスペクト課"が新設された。
"リスペクト"とは、復活版アメリカ横断ウルトラクイズプロジェクトのコードネーム。
過去17回行われたウルトラクイズに対する尊敬の意味が込められている。
リスペクト課が「復活版ウルトラクイズ」の為に設立された課である事を知っている者は
ごく一部であり、汐留テレビ社内でも謎に包まれた存在であった。
そんな"リスペクト課"のメンバーの一人、有休一八(アリヤスカズヤ)は
男子トイレで用を足していた。
ある意味、本格的な「初出社」となるこの日の膀胱は朝から張り裂けそうだった。
用を済ませた所で、トイレに工藤氏が入ってきた。
「おう、有休君。」
「あ、工藤さん。おはようございます。
今日から宜しくお願いします!」
「ああ、よろしく。」
工藤氏が用を足していると
「そうだ、有休君は"リスペクト課"の場所はまだ知らないだろう。」
(そういえば。と思った有休。)
「丁度良かった、一緒に行こう。
これで館内放送で迷子の呼び出しをせずに済んだね。」
んもう、工藤氏ったら!(迷子なんて冗談を。)
程なくして有休は工藤氏と共に汐留テレビの奥へ。
外からの見た目以上に局内は結構広い。
「工藤さん、結構歩きますね。」
「ああ、そうだね。まあテレビ局というのは、ある意味、巨大な迷路みたいなもんだよ。」
と言いつつ、エレベーターの前に立ち止まる。
さっきエレベーターに乗ったばかりなのに、また乗るの!?
工藤氏がこんな事を話した。
「さっき、トイレで話した『迷子の呼び出し』はジョークだと思ったかね?
汐留テレビの一部は複雑な構造になっていて、
毎年新入社員が一人か二人迷子になるんだ。」
「な、何で迷子になるような造りになってるんですか!?」
有休が聞くと、工藤氏はこう言った。
「詳しくは知らないが、テロ対策だと言われているよ。
テロ組織に侵入された際、スタジオを乗っ取られるのを防ぐ為らしい。
おう、ここだ。」
工藤氏がドアの前に立ち止まる。
ドアには「汐留テレビ リスペクト課」と書かれたプレートが貼られていた。
そして工藤氏がカードキーをかざすと、ピー!という甲高い音と共にドアが開いた。
ドアを開けた工藤氏は、「やあ、おはよう」と軽い挨拶。
後に次いで有休が
「お、おはようございます!」と、ぎこちない挨拶が続く。
それを聞いた松岡は「おはようございます。」と返す。
『復活ウルトラクイズプロジェクト』第一回ミーティングで進行役を務めた松岡修司である。
有休が「宜しくお願いします」的な事を述べると、
「今日から新しいウルトラクイズの始まりですね。」
と笑顔で返してくれた。
ハンサムな松岡さんの爽やかな笑顔。
女性だったら惚れてしまいそうだ。
(もちろん有休にそっちの気は無いが。)
その時、有休は鋭い視線を感じる。
ふと横を向くと、一人の女性がこちらを見ている。
(・・・この人、僕を睨んでる!?)
工藤氏が「え~皆集まってくれないか!」と大きな声を出す。
すると、僕と松岡さん、今僕を睨んでいた女性と可愛い女性(あ、あの時の子だ)、
そして若い男性の計5人が工藤氏の近くへ集まった。
「えー本日より、我が"リスペクト課"が第一歩を踏み出す事になりました。」
続けて工藤氏は、"リスペクト課"が汐留テレビ開局55周年番組、
「復活版アメリカ横断ウルトラクイズ」を制作する為に作られた課である事を述べた。
すると、それを聞いた若い男性が「ホンマか!」と声を上げた。
顔が明るくなった所を見ると、ひょっとしてウルトラクイズファン?
有休は「ウルトラ復活だよ~!楽しみでしょ~!」と内心ほくそ笑んだ。
その一方で、先程僕を睨んでいた女性の顔は、みるみる険しくなっていた。
(ど、どうしたんだろう一体・・・。)
すると突然、工藤氏がこんな事を
「では、一人一人、自己紹介をお願いします・・・では有休君。」
どひゃー!いきなり指名ですか!!
すると、何も準備が出来てなかった有休は、
「お、おはようございます。有休一八です。」
と、予想通りのぎこちない挨拶。
そこで工藤氏が
「彼はこう見えても、今回の復活版ウルトラクイズの制作総指揮だ。」
と、彼を持ち上げた。
な、何を言うんですか工藤氏!(まあ妄想とはいえ事実なのだが)
「つまり、彼の考えるウルトラクイズが復活版ウルトラクイズになる。」
おおお!シビれる言葉をおっしゃるじゃありませんか工藤氏!
その時、可愛い子から「すごーい」という声が聞こえてきた。
心の中で、あ、ありがとうございますと答えた。(ちょっと照れる有休)
続いて、工藤氏の自己紹介、松岡の自己紹介と続き、
有休とは初対面となる三人の自己紹介が始まった。
「入社5年目のAD、阪井大祐、27歳。
担当番組はバラエティーと高校生クイズ!」
えっ、あの高クイ!?
「・・・とは言うても、事前番組やけどな。
せやけど、地方大会のロケで全国を回った事もあるで。」
(全国大会は無いけど)
へ~!そうなんだ。
「ウルトラクイズは小さい頃から見ていた憧れの番組や。
高校生クイズに関わる事になった時も嬉しかったんやけど、
今、ウルトラが復活すると聞いてワクワクしとる。
そのスタッフとして関われるなんて、こんな嬉しい事他にあらへん!」
「やっぱり阪井さんもウルトラクイズを見てたんですね!」
有休は「好きなウルトラクイズの回」を質問しようとしたが、我に返って止めた。
だが、彼とウルトラ談義で盛り上がりたいという心境が芽生えてきてしょうがなかった。(後でやれ。)
続いて、「あの時の可愛い子」が自己紹介を始めた。
※あの時:汐留テレビ社内のカフェで彼女を見た時
「松尾美奈です。えっと・・・来月で入社2年目になります。
神奈川の相模原市出身です。」
という事は、入社したばかりの新入社員か~。
あの時も可愛かったけど、こうして目の前で見ると、それ以上にカワイイ。
「可愛さ」と「美人」を兼ね備えた逸材と言ってもいいだろう。
だがしかし、彼氏持ちである。(彼氏が羨ましいぞ!)
「ウルトラクイズの事は、正直よく分からないですけど、
精一杯がんばりますので、ヨロシクお願いします☆」
キラリと光る眩しい笑顔に有休のハートは打ち抜かれた。(ズキューン[E:heart02])
いかんいかん、タキオンタキオンTVU!チップトップトマホーク!
有休は謎のフレーズを思い浮かべ、冷静さを取り戻した。
だがこの後、冷静さを取り戻すどころか、青ざめる自己紹介が始まるとは。
「吉川真利子です。今年で入社5年目、阪井君とは同期入社になります。」
冷静な語り口で始まった自己紹介だが、
有休は彼女がまだ怒っているかの様な印象を受けた。
「先月まで報道部で主にスポーツ取材を担当していました。
野球、サッカー、ゴルフ・・・後、オリンピックとW杯取材も経験してます。」
吉川は工藤氏の方を向いて話した。
「工藤さん、自己紹介の場で、こんな事を話すのは申し訳ないのですが」
次の言葉に工藤氏の表情が変わる。
「私を報道部へ戻して頂けませんか?」
- ここまで -
ついに復活ウルトラクイズの心臓部"リスペクト課"が始動です。
何やら一波乱ありそうな展開になるかも。
次回の更新は2013年4月中です。(とりあえず目標)
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